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私が今まで自身について触れていなかったこと。

2022年08月24日

私が今まで自身について触れていなかったこと。

 

 

本当の自分は「どれ」なんだ?

 

就職してから、数年が経過した頃から、

自分自身が分からなくなった。

 

 

 

 

学生時代からの、ガラと口の悪い不良っぽいのも自分。

 

喧嘩っ早いのも自分。

 

泣き脅しに弱いのも自分。

 

会社の同期から「怖がられる」存在であったのも自分。

(不良っぽい格好をしているせいもあるが、声も低く、直ぐに怒る。 

   かと言って、嫌われている訳ではない)

 

せっせと真面目に仕事をこなすのも自分。

 

曲がったことが嫌いなのも自分。

 

弱い者が困っていると見逃せないのも自分。

 

 

 

今、考えると全てひっくるめて自分なのですが・・・。

 

 

当時は、訳が解らなかった。

 

 

 

社内だと、なんか自分が自分でないようで。

 

 

 

なんだか、

俺って人間の別人格を演じているみたいで

凄く嫌だった。

 

 

 

 

そんなことを、考えていると変になってきて当然で、

酒を覚え、考える日々が何年も続いた。

 

 

 

 

そして、そんな事を考えるのは、決って月の綺麗な夜の

海岸沿いの堤防の上。

 

 

 

 

自分の横には缶ビールが2~3本。

 

 

 

 

ずっと、波の音聞いて、海に映った月を眺めながら

俺って、何者? どれが本当の自分? って真剣に考えた。

 

 

 

 

ビールが無くなったら、近所の女友達呼び出して

「ついでにビール買ってきて」って頼んで。

 

 

 

この頃から、

俺は「もう壊れかけていたのかも知れない」

 

 

 

「普通そんな事考えないでしょ?」

 

 

 

どれも、本来の自分なんですけどね。

 

 

 

 

いったい、どの性格が本来の自分なんだろうって。

 

 

 

当時の私にとっては切実な問題でした。

 

 

 

結局、何年経っても答えは出ないまま。

 

 

 

それから、何年か後には結婚。

 

 

依然、答えは見つからないまま。

 

 

 

それから、3年もしない内に離婚。

 

 

アルコールを一気に煽るようになって、

アルコール依存症確定。

荒れたな~あの時は・・・・。

人生で一番荒れてた時期じゃないかな?

 

 

それなりに入院して、それなりに退院して・・・

の繰り返し。

 

 

何度か、仕事に復帰出来るように、

リハビリ出勤もやりました。

 

 

 

毎朝、酒、飲んでないか?を会社の診療所でチェック。

そして、職場のゴミを全部回収し捨てて再度、診療所へ戻る。

 

 

馬鹿馬鹿しくってやってられるかよ!

 

 

診療所では、カウンセラーの資格をもっているのか、いないのか

分からない看護婦と面談。

 

 

 

毎回、「職場、どうだった?」って聞かれる。

 

 

「どーもこーも、いつもと変わらねーよ!」

 

 

「いつまで、こんな事、続けるんだよ!」

「俺の仕事、山積みになってたぜ!」

 

 

「サッサと、職場復帰させてくれよ~」

 

ブーイングばかり言ってた。

 

 

 

看護婦が言う言葉は「焦らない」がほとんど。

 

 

「あのさ~、関係ねぇけどさ~、

俺って人にどう思われているとかじゃなくて、

俺自身どれが本当の俺よ?」

って、聞いてみた。

 

 

ブチ切れる時も俺。

 

 

笑う時も俺。

 

 

「本来の自分がずっと前からどれだか分かんなくなっててなぁ~」

 

 

「そんな、ややこしいこと考えなくていいの!」

って言われた記憶がある。

 

 

 

次の日

 

 

 

いつものように出勤してゴミ捨てて帰りにまた診療所。

 

 

 

「職場、どうだった?」

 

 

(またかよ!)

 

 

 

「異常なーし!」

 

 

 

「はい、これ! プレゼント」

 

 

 

 

中身は、一冊の絵本。

 

 

 

 

絵本・・・・・・。

 

 

 

題名は確か

 

 

 

「助けて! ウルトラマン」 だった気がします。

 

 

 

 

「なんで30前の男に絵本なんだ!」

この言葉がきっかけでした。

 

 

 

「どうして、30前の男が絵本読んじゃいけないの?」

 

 

 

「絵本って、ガキが読む本だろー」

 

 

 

「なんで、子供が読む本って決ってるの?

 誰が、決めたの?」

 

 

 

「わかった、わかった、読めばいいんだろ!」

って、キツく言った。

 

 

 

「ほら、また威圧的に返事する」

と、言われた。

 

 

「そこを直しなさい」って。

 

 

 

で、まぁ帰る訳だが、何だか今までやってきたこと(リハビリ出勤)

なんか、もうどうでもよくなって帰りの駅の売店で酒に手を出して

アウト!

 

 

帰って絵本を読みました。

 

 

 

そこには、どんなときも、誰にでも・・

「助けて! ウルトラマン」と叫べば助けに来てくれる

ウルトラマンが描かれていました。

 

 

いじめっ子にいじめられた時に現れるウルトラマン。

 

 

怪獣が現れた時に現れるウルトラマン。

 

 

 

最後はウルトラマンが「助けて!」と叫んでた気がする。

 

 

 

そう言えば・・・

「俺、助けて・・・なんて一度も言ったことないな」

と、気づきました。

 

 

 

酒飲んで、折角のリハビリ出勤を無駄にしたし、

看護婦さんには、悪いことしたと思いましたが

後の祭りです。

 

 

 

それから、自分で抱え込まず

苦しくなったら「助けて!」と言える自分になれた気がします。

 

 

 

自分が「本当の自分を探している時に助けて!」と言えてたなら・・・。

 

 

 

 

自分の心に素直になれていたなら・・・。

 

 

 

助けて と言える人間だったならば・・・。

 

 

 

あんなに悩んだり、アルコール依存症を回避できたかもしれません。

 

 

 

 

皆さんも、自分で抱え込まず誰かに助けを求めてください。

 

 

私の足跡を辿らないでください。

 

 

 

 

 

長々と失礼しました。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

心を和らげる相談室 HEART     代表    杉野 茂広

 

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