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スタンフォード監獄実験という実験を御存知でしょうか?

2022年08月16日

スタンフォード監獄実験という実験を御存知でしょうか?

 

いつも、ややこしい事ばかり書き込んでいるので、

今日は、実際にあった実験であり、映画化もされている

「スタンフォード監獄実験」についてです。

実際に、映画を観てもらった方が、解りやすく、

人間って、こんなに変わるものなの?

が解って良いかもしれません。

 

 

映画 es」(エス)  2001年 ドイツ映画

    「エクスペリメント」  2010年 アメリカ映画

    「プリズン・エクスペリメント」   2015年 アメリカ映画

 

   ジャンルは、サイコ・スリラーです。

 

 

 

以上の3つが、「スタンフォード監獄実験」を描いた映画である。

 

 

 

 

 

  スタンフォード監獄実験

1971年8月14日から1971年8月20日まで、アメリカ・スタンフォード大学心理学部で、

心理学者フィリップ・ジンバルドー  の指導の下に、刑務所を舞台にして、

普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、

その役割に合わせて行動してしまうことを証明しようとした実験が行われた。

 

 

模型の刑務所(実験監獄)はスタンフォード大学地下実験室を改造したもので、

実験期間は2週間の予定だった。

 

 

 

新聞広告などで集めた普通の大学生などの70人から選ばれた

心身ともに健康な21人の被験者の内

11人を看守役に、10人を受刑者役にグループ分けし、

それぞれの役割を実際の刑務所に近い設備を作って演じさせた。

 

 

 

 

その結果、時間が経つに連れ、看守役の被験者はより看守らしく、

受刑者役の被験者はより受刑者らしい行動をとるようになるということが証明された、

とジンバルドーは主張した。

 

 

実験への準備

ジンバルドーは囚人達には屈辱感を与え、

囚人役をより リアルに演じてもらうため、

パトカーを用いて逮捕し、囚人役を指紋採取し、

看守達の前で脱衣させ、シラミ駆除剤を彼らに散布した。

 

背中と胸に黒色でそれぞれのID番号が記された白色の女性用の上っ張り (smock)、

もしくはワンピースを下着なしで着用させ、

頭には女性用のナイロンストッキングから作ったキャップ帽を被せた。

 

そして、

歩行時に不快感を与えるため彼らの片足には常時南京錠が付いた金属製の鎖が巻かれた。

 

更にトイレへ行くときは目隠しをさせ、

看守役には表情が読まれないようサングラスを着用させたりした。

 

 

囚人を意味なく午前2時に起床させ点呼をすることもあった。

 

ただし、これらの服装や待遇などは、

現在ほとんどの国の本物の刑務所では見受けられず、

実際の囚人待遇より非人道的であり、囚人待遇の再現性は必ずしも高くはなかった。

 

 

 

 

実験の経過

次第に、看守役は誰かに指示されるわけでもなく、自ら囚人役に罰則を与え始める。

 

反抗した囚人の主犯格は、独房へ見立てた倉庫へ監禁し、

その囚人役のグループにはバケツへ排便するように強制させ、

耐えかねた囚人役の一人は実験の中止を求めるが、

ジンバルドーはリアリティを追求し「仮釈放の審査」を囚人役に受けさせ、

そのまま実験は継続された。

 

 

精神を錯乱させた囚人役が、1人実験から離脱。

 

さらに、精神的に追い詰められたもう1人の囚人役を、

看守役は独房に見立てた倉庫へ移動させて、

他の囚人役にその囚人に対しての非難を強制し、まもなく離脱。

 

 

離脱した囚人役が、仲間を連れて襲撃するという情報が入り、

一度地下1階の実験室から5階へ移動されるが、

実験中の囚人役のただの願望だったと判明。

 

 

また、

実験中に常時着用していた女性用の衣服のせいかは不明だが、

実験の日数が経過するにつれ日常行動が徐々に

女性らしい行動へ変化した囚人も数人いたという。

 

 

 

 

実験の中止

ジンバルドーは、実際の監獄でカウンセリングをしている牧師に、

監獄実験の囚人役を診てもらい、監獄実験と実際の監獄を比較させた。

牧師は、監獄へいれられた囚人の初期症状と全く同じで、

実験にしてはできすぎていると非難。

 

 

 

看守役は、囚人役にさらに屈辱感を与えるため、

素手で便所掃除(実際にはトイレットペーパーの切れ端だけ)や靴磨きをさせ、

ついには禁止されていた暴力が開始された。

 

 

ジンバルドーは、

それを止めるどころか実験のリアリティに飲まれ実験を続行するが、

牧師がこの危険な状況を家族へ連絡、

家族達は弁護士を連れて中止を訴え協議の末、6日間で中止された。

 

 

 

しかし看守役は「話が違う」と続行を希望したという。

 

 

後のジンバルドーの会見で、自分自身がその状況に飲まれてしまい、

危険な状態であると認識できなかったと説明した。

 

ジンバルドーは、実験終了から約10年間、

それぞれの被験者をカウンセリングし続け、

今は後遺症が残っている者はいない。

 

 

 

実験の結果

 

権力への服従

強い権力を与えられた人間と力を持たない人間が、狭い空間で常に一緒にいると、

次第に理性の歯止めが利かなくなり、暴走してしまう。

 

 

非個人化

しかも、元々の性格とは関係なく、

役割を与えられただけでそのような状態に陥ってしまう。

 

 

このような実験があった事は事実である。

 

 

 

 

そして、今回、このネタで何が言いたいかと言うと・・・・

 

各企業さん、人事異動は会社勤めならつきものです。

 

昇進する人もいるでしょう。

 

昇進は喜ばしい事ですが、その分責任は増えますし、部下も増えます。

 

そんな時、昇進したからといって、急に態度を変える 「人」

皆さん、一人、二人は思いつきませんか?

 

私の周りには、何人も居ました。

 

今回、紹介した「心理学者 ジンバルドー」の様に本来の目的を

見失っていたり、立場という環境の変化もありますが、

良い方向に変わればいいのですが、

悪い方向へ変わってしまう方が多いのです。

 

変わらずそのまま「ありのままで」が一番いいんですよ。

 

 

 

では、本日はこれで失礼します。

久しぶりに映画の話も出来て楽しかったです。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

心を和らげる相談室 HEART  代表  杉野 茂広

 

 

 

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