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アルコール依存症の怖さを知っておこう

2022年08月10日

アルコール依存症の怖さを知っておこう

 

 

 

お酒が好きなら要注意

 

ビールのおいしい季節。

でも今回はちょっと耳の痛い話…アルコール依存症についてです。
お酒をよく飲む人のほとんどは、

自分がアルコール依存状態にあるとは思っていないはずです。

ところが、アルコール依存症の疑いがある人は、

450万人近くもいて、しかも毎年のように増加していることを知っていますか。


自分は違うそう思っていたとしたら、要注意。

アルコール依存症への第一歩は、自分は違うという思い込みから始まります。

 

「自分はアルコールに強い」と思っている人は、

とくに注意が必要です。

 

アルコールに強いというのは、

肝臓でアルコールが分解されるときに発生する

有害物質アセトアルデヒドの処理能力が高いという意味。

つまり、悪酔いしにくい体質のことです。


でも、そのことと

アルコールが脳やからだに与える影響とは、まったく別のもの。

たとえば脳への影響では、

アルコールに強い人ほど判断力などの低下を

自覚しない傾向がみられます。

酒気帯び運転によくみられる、

「これくらい平気だ」という気持ちが、

すでに危険な状態なのです。


からだへの影響についてはWHO(世界保健機関)が、

アルコールを原因とする病気が60以上あることを指摘しています。

実際に、アルコール依存症を放置していると、

50歳代前半で死亡するケースが目立つほどです。

 

アルコール依存症者の死亡年齢は、

確かに50歳代前半が、

大きなボーダーラインと言っていいでしょう。

 

私の厄介になっていたアルコール専門病棟でも、

50歳代前半で亡くなられる方々を多く見てきました。


自分の健康をそこなうだけでなく、

仕事を失ったり、

家庭崩壊をまねく例も少なくありません。

お酒が好きでよく飲むという方ほど、

アルコール依存症の怖さを知っておくことが大切です。

 

 

離脱症状に特徴が。

 

アルコール依存症の典型的な症状…

それは体内のアルコール量が減ったときに起こる「離脱(禁断)症状」です。

手のふるえ、

悪寒、

寝汗、

イライラ、

不安、

焦燥感、

睡眠障害

などがみられます。

こうした症状は、アルコールを飲むと一時的に治まります。

そのため、また飲むという悪循環の原因ともなります。


人によっては吐き気や下痢、胃痛、動悸、高血圧といった症状もみられます。

さらに進むと、うつ状態におちいり、

ないものが見える(幻視)、ない声や音が聞こえる(幻聴)といった症状や、

記憶障害なども起こすようになり、

仕事や家庭生活にも大きな支障を及ぼすようになります。


こうした不快な症状は、なぜ起こるのでしょうか。

それは私たちの脳が、アルコールの影響を受けやすいためです。


アルコールを飲むと、私たちの脳の働きが変化し、

緊張がゆるんだり、いい気持ちになったり、気が大きくなったりします。

それが「酔う」ということですが、

普通は脳への影響は数時間程度で治まります。

ところが、毎日のようにアルコールを多く飲んでいると

、脳はその状態を「通常」だと判断するようになります。

すると反対に、

体内のアルコール濃度が低くなったときに対応できなくなり、

さまざまな不快な症状があらわれるのです。


離脱症状がみられたら、

すでにアルコール依存症になっている

ということです。

できればそうなる前に、予防したいものです。

 

 

こんな経験はありませんか。

 

アルコール依存症は、

長いあいだの飲酒習慣が原因で起こる生活習慣病の1つです。

一般に、1日平均でビール1500ml(ミリリットル)、

日本酒なら3合程度を飲み続けると、

10~20年でアルコール依存症になるといわれています

(高齢者と女性は、半分程度の飲酒量でもなりやすい)。
しかし、飲酒量や飲酒回数は自分ではなかなか把握できません。

そこで、

 

次のような経験がないかチェックしてみましょう。

(1)家族や友人から「飲みすぎ」といわれたことがある。
(2)飲んだときの会話や行動をおぼえていないことがある。
(3)体調が悪いときも飲んでしまう。
(4)仕事中や昼間でも「飲みたい」と強く思うことがある。
(5)約束を忘れたり、仕事でうっかりミスをした。

(WHOの診断基準、その他から作成)

(1)~(4)はいずれも、

自分でアルコール摂取をコントロールできない状態を示しています。

(5)はアルコールが人間関係や仕事に悪影響を及ぼす典型的な例です。

それらに加え、

飲酒時の記憶がなくなる「ブラック・アウト」の頻度も

大きな決定打となります。

 

これらのことが、合計で月に2~3回以上ある場合は、

アルコール依存症を疑い、早めに受診しましょう。


アルコール依存症は、

自己流で節酒をしても改善はむずかしく、

断酒をはじめとした専門的な治療が必要です。

きちんと医師の指導を受けることが大切です。

 

通院中、退院後、

不安であれば自助グループの断酒会などの

サポートを受けることや

専門性の高いカウンセラーとの面談もよいでしょう。

(専門性の低いカウンセラーさんは、理解出来ていません)

 

 

 

自助グループに参加する

 

アルコール依存症は治療後も、

断酒を続けるなどの生活改善が必要です。

個人では続けることが困難なため、

各地域にアルコール依存症の患者さんたちが運営する

「断酒会」などの自助グループができています。

医師に紹介してもらうか、インターネットなどで探し、

自助グループに参加することも考慮しましょう。

 

 

 

 

 

 

では、本日はこの辺で失礼します。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

心を和らげる相談室 HEART    代表    杉野 茂広

 

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