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人間の欲求から考える「欲求内容論」

2022年02月06日

 

 

本来、人間は何らかの欲求をもっており、

それを満足させようとして行動を起こす、したがって、

先ず「その欲求」には、どのようなものがあるかを

明らかにすることが必要とする考え方です。

 

 

 

欲求内容に関する理論で最もよく知られているのは、

マズローの欲求階層理論

 

マズロー は、「人間は、人類に普遍的で、発生的、本能的な起源をもつ

             基本的な欲求によって動機づけられている」とし、

 その欲求を大きく5つに分類した。

しかし、晩年には、分類に一つを追加した。

追加された一つは「自己超越」

しかしこれを合わせると6つになってしまいますね。

 

 

 

 

 

欲求階層の考え方は、5つですが、この5つを満たした状態で現るのが

「自己超越」です。

 

自己超越のとは、何なのでしょう?

 

気付かれた方も見えるかも知れませんが、

「自己超越」には「欲求」と言う表現がなされておりません。

 

 

 

 

この領域は、「目的の遂行や達成することだけを純粋に追い求める」という状態です。

ここには、他人からの視線や他者から認められたいといった欲求は眼中になく、

ただただ達成したい目標に向けてひたむきに走っている人のことを指します。

 

また、これまで自分に向いていたベクトルが周囲にも向くようになり

自分もしくは自分が所属するコミュニティが掲げた目標に向けてひたむきに努力をします。

 

 

 

 

このように、自己を超えて他者にも良い影響を及ぼしながら自分も

心から達成したいと思える目標に向けてひた走ることが「自己超越」の

領域なのです。

 

 

下図が、マズローの欲求階層を解かり易く表現さています。

 

 

 

生理的 欲求 (食べる・眠るなど命の維持)

安全 欲求 (身の安全・収入の安定など)

社会的 欲求 (または所属と愛の欲求 。家庭や社会への帰属)

承認 欲求 (褒められたい・認められたい)

自己実現 欲求 (あるべき自分になりたい)

 

 

生理的欲求を基礎にして階層をなしており、

基礎である下層の欲求が、ある程度満たされて初めて上層の欲求が活性化する。

 

ただし、自己実現以外の欲求は、ある程度満たさると動機づけの機能が薄れる。

 

 

 

 

この理論は、人間のポジティブな成長志向性を基調に

5つの基本的欲求を階層として整理し、

人間の欲求は重層的であり、順序性があることを提唱したことが画期的であったが、

現代に置き換えると、やや危惧される部分もあると考える。

 

 

 

 

 

ここからは、しばらく、私の見解になりますが、お付き合いください。

 

 

それは、社会的欲求をもう少し掘り下げていくことで見えてくる

現代社会ならではの問題である。

 

社会的欲求に起因する欲求の中に「所属と愛情の欲求がある」

では、所属と愛情の欲求をもう少し細かく調べると

「人と深く理解し合い、受け入れ合う人間関係を求める」

と、明記されている文献もある。

 

さて、これは、

現代社会で人間関係の希薄化が問題になっているだけに

この階層から上層へ向かうには、困難であると見受けられる。

 

 

そうなると、社会的欲求を構築せずに、

上層の「承認欲求」を獲得しようとする者が

出て来て当然ではないだろうか?

 

 

 

すると、下層から積み上げてきた欲求は、

バランスを崩し始めるのではないだろうか?

 

 

 

 

 

そして、崩壊していく世の中に、

「今の日本は、どっぷりハマり込んでいる」

のではないですか?

 

 

 

「人と深く理解し合い、受け入れ合う人間関係を求める」

これは、コミュニケーションの事です。

共感し、受容するって意味です。

 

 

 

しかし、今の日本は、

 

「俺は、コロナだ!」と叫ぶ者。

 

学生が勇気を出して電車内でのタバコを注意したら殴られる。

 

死んだ人間を生き返らせろ! 猟銃を持ってDrを撃ち殺す。

 

電車内は、燃やされ、挙句の果てに人まで襲う。

 

 

 

そして、

 

勇気出す者が痛い目に遭って、周りの人間が知らぬ顔をする世の中です。

 

 

 

 

本当に、世の中の希薄化が定着しては、駄目なのです。

 

 

 

 

 

コロナ禍で、先行き不透明に加え、

各地で凄惨な事件、事故の背景にあるのは、

この部分だと思いませんか?

 

 

 

 

と、言う私、個人の意見でした。  ありがとうございました。

 

 

 

 

 

マズローの欲求階層論は、

当時としては、常識的に納得性の高いものであったため、

産業界や教育界で人の動機付けに関する基本的な考え方として注目された。

 

ですから、皆様も、このマズローの欲求階層論は何かの講習などで度々、

使われたり、学んだことや、記憶の隅にでも残っている方が多いとおもいます。

 

 

しかし、残念ながら実証的なデータは得られず、

理念的なものにとどまっていることは、残念です。

 

 

 

 

今回はここまでにしますね。

フォローして頂いてくれている方、「いいね」をくれる方

本当にありがとうございます。

励みになります!

 

 

 

 

 

心を和らげる相談室  HEART  代表    杉野 茂広

 

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