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あしたのジョー心理学概論~矢吹 丈 その心の病~ PART13

2021年12月29日

感情起伏の激しい「国内時代」

 

ジョーが丹下拳闘クラブで練習を始めてから、力石との決戦を経て、

その後遺症のテンプル打ち恐怖症のため、

ドサ回りの選手に落ちぶれてしまうまでの時期は、

対戦相手が全て「国内選手」なので「国内時代」とさせて頂きます。

 

この時期、

 

段平のエゴグラムに変化が起きている。

 

最も特徴的なのは、「大人」の自我状態の低下と「自由な子供」の高まりである。

 

少年院時代、

ジョーのトレーニング技法であれほど充実していた「大人」の自我状態が、

対 ウルフ金串戦の作戦立案を除いて、十分に機能していない。

 

では、それはどの場面で表れているか。

 

 

具体的な事例をあげます。

 

あしたのジョーより

 

“ジョーは、プロデビュー後、連戦連勝を飾るが、その戦法は

ノーガードからのクロスカウンターだけで、

苦労して習得した防御テクニックを全く生かしていない。

このような戦術に対して段平は結局なんの打開策も講じようとせず、

最終的にはジョーをパンチ・ドランカーへと追い込むことになる。”

 

 

あしたのジョー2より

 

”力石戦においてテンプルへの一打が力石を死に追いやってしまったという

罪の意識から、ジョーはテンプルを打てなくなり、長く苦しむが、

これに最初に気付いたのは、マンモス西であった。

段平は、西に指摘されるまでこの症状を見抜けなかった。

(これについては、一時期、ジョーが放浪して帰ってきたばかりであったこと、

連戦連勝が続いていた事で浮かれた様子も伺える)

更に、

このような致命的欠陥を矯正できないまま試合を組み、

とうとう、タイガー尾崎戦以降、3連敗してしまうことになる。”

 

このように、この時期の段平はトレーナー・コーチとして、

まるで合理性を欠いた行動に終始しており「大人」の自我状態の低下を

きたしていることが伺える。

 

この時期の段平の状態は、

先ず、放浪からジョーがジムに帰ってきた嬉しさが勝り、

嬉しいという感情が大きく、更に、試合は連戦連勝であった為、

嬉しさに拍車がかかり、冷静にジョーを見れない状況下になっている。

と、考えらる・・・

そして、西に指摘された時は、歌を歌いながら米を研いでいる場面である。

 

そのような状況判断から、

段平は「今」しか捉えられない心理状態であったと考えられる。

一方の西は、冷静に判断し

「ジョーの奴、まだ、相手の顔面にクリーンヒットさせたことおまへんな」と

素直に段平に告げる事により、段平に「気付き」が生まれるのである。

 

この「気付き」こそがカウンセリングでは

とても重要な要素である事を忘れてはいけない。

 

今夜はこの辺で・・・ありがとうございました。

 

心を和らげる相談室  HEART  代表  杉野 茂広

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