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あしたのジョー心理学概論~矢吹 丈 その心の病~ PART 12

2021年12月28日

こんばんは。

 

心を和らげる相談室 HEART です。

 

昨日のエゴグラムを勘案した結果導き出された部分から

 

今日のメインは

なぜ、丹下段平は矢吹丈に対してだけ

「大人」になることができたのか?

 

あしたのジョー、あしたのジョー2を観るにあたって最も興味深い点が、

ジョーを教育する際に、なぜ段平の「大人」の自我状態が

ここまで高まることができたのか?・・・と、言う点である。

 

 

"ここで紹介しておかねばならないのは、「丹下拳闘クラブ」はジョー以前にも

存在しており、選手に向けて「批判的な親」の面が出過ぎて、

選手に逃げられてしまった。事を先ず念頭に入れておいて頂きたい。"

 

以前の会長時代の丹下段平の自我状態は「批判的な親」

では、

「なぜ、ジョーに対して急に「大人」の自我状態で接することが出来、

更に、なぜ、合理的な指導ができたのか?・・・と言うことである。

 

その理由は、どの部分を考えても恐らくではあるが、
ジョーが鑑別所や少年院に”隔離”されていて
「批判的な親」と接しようとしても、
そうすることが出来なかったことが一番の要因と考えられる。
 
 
ハガキや少年院での限られた指導時間の中では、
細かいことを口やかましく繰り返して
「批判的な親」を演じている時間などない。
 
本来の指導であれば、事細かく体重の載せるタイミングやパンチの軌道など
些細なことまで教育したいのが、会長であり、トレーナー、コーチの仕事である。
 
このような状況上の制約された条件が動機づけ”となって

「大人」の自我状態による

要点だけをついた簡潔で合理的な指導を促したのであると考える。

 

以上を整理してみると、

 

ジョーの非行が悪質だったからこそ

段平は「大人」になることができ

ジョーのボクサーとしての基礎トレーニングに成功したのだと考えられる。

 

 

ここ最近は、

交流分析から、エゴグラムに偏った内容でブログを書かせて頂いています。


 

今回の、ブログでも解るように、

人は、TPOによって”動機づけ”が変わる為、

エゴグラムと言うテストを

 

・時間(日にち)を変えて行うもよし。

・場所を変えて行うもよし。

・環境(場合)を変えて行うもよし。

な、有効なテストなのです。

 

人の「今」の自我状態を知るには、とても有効性のあるテストです。

 

必要とあれば、直ちに行う事の出来る簡単な手法です。

 

自我状態が、コロコロ変わると「二重人格?」「多重人格?」と思う方も

いらっしゃると思いますので以下に解説。

 

多重人格

 

解離性同一性障害が正式名称

ビリー・ミリガン事件で有名となる。

著書「24人のビリー・ミリガン」でもその異常性が描かれています。

 

 

解離性同一症は,かつて多重人格障害と呼ばれていたもので、

交代して現れる複数のパーソナリティ状態

(交代人格[alternate identity]や別の同一性とも呼ばれる)

を特徴とする解離症の一種である。

この障害の症状には日常の出来事、重要な個人的情報、

および/または外傷的出来事やストレスの強い出来事を想起できないことが含まれ、

そのいずれも通常のもの忘れでは典型的には失われないものである。

誘因はほぼ常に,小児期に体験した圧倒的な心的外傷である。

診断は病歴に基づくが、ときに催眠法または薬剤を使用する面接法も併用する。

治療は長期の精神療法であり、ときに併存する抑うつや不安に対する薬物療法を併用する。

 

先天性は、ほぼ無い。

しかし、

異なる人格がどれほど明らかであるかは様々である。

別の人格は患者が極度のストレスに曝されている場合に、

より顕著になる傾向がある。

同一性の断片化は通常,非対称性の健忘につながるが、

そうなると,ある人格が知っていることを別の人格が知らない場合があり、

すなわち、

ある人格で健忘を生じている出来事を別の人格が体験している場合がある。

一部の人格は、複雑な内面世界に存在する他の人格を把握して、

やり取りをしているように思われ、他の人格よりやり取りを多く行っている人格もいる。

(ややこしいので、補足して掘り下げます)

 

【補足】

例えば3名の人格を持っていたとした場合の人格の一人が犯罪を犯したとします。

残り2名は別人格ですが、それぞれA ・Bとします。

この時、犯罪を犯した人格は犯罪を犯したことは理解しています。

しかし、元は一人の人間の中に3名に人格がいることも事実です。

その3名のどれが本当の人格なのか?も断定には至りません。

その事に加え、犯罪者以外のAと言う人格は犯罪を犯した事を知っていて

Bは犯罪のことすら知らないと言うことです。

また、別に、A人格とB人格は知っていても当人と思われる本人が知らない場合も

あるという事です。

正に、ビリー・ミリガン事件が、主となる人格のビリー自身が知り得ない事件だったのです。

【仰天事項】

解離性同一性障害は、主となる人格が男性なら男ばかりとは限りません。

女性の人格・子供の人格も・お年寄り

更には

主の人格とは、全く関係のない兄弟の人格、(別人格同士が兄弟)

も存在するのです。

 

 

 

この様に

自我状態と人格とは別物なのである。

 

一つの人格に5つの自我状態が存在しているという意味であり。

 

多重人格者の場合は

”複数の人格×5”が一人の人物が有する自我状態となる。

 

 

参考

 

映画で多重人格を観るなら

M・ナイト・シャラマン監督3部作の以下の2作目「スプリット」をお勧めします。

 

ミスター・ガラス以外は単発で観ても楽しめる映画です。

 

「スプリット」だけ観て、あれ? アンブレイカブルと繋がってんじゃない?

と、気付いた方は流石です、あなたも結構な映画通ですね。

 

 

『アンブレイカブル』(2000年)
『スプリット』(2016年)
『ミスター・ガラス』(2019年)

監督はすべてM・ナイト・シャマラン。3本とも彼のオリジナル脚本である。

劇中でも現実と同じ時間が流れており、『ミスター・ガラス』は

『アンブレイカブル』19年後、『スプリット』の2~3年後の物語になっている。

 

今夜は、この辺にしておきます。

「スプリット」観たい方は、サブスクで無料版を探す事を強く勧めます。

スプリットでの、演技ですが解離性同一症って「こんなに変われるものなの?」ってのが正直な印象です。

 

では、ありがとうございました。

 

心を和らげる相談室 HEART    代表  杉野 茂広


 

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