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あしたのジョー心理学概論~矢吹 丈 その心の病~ PART2

2021年12月08日

力石の死後、一時見られたジョーの「心身症」

 

心身症とは、

身体症状を主とするが、その診断と治療に心理面からの配慮を特に必要とする疾患。

症例として

「高血圧症」

「心臓神経症」

「チック症候群」

「消化性潰瘍」

「過敏性腸症候群」などがある。

 

前回も述べてが、「対戦相手の顔面を打てなくなってしまったジョー」

 

東洋太平洋チャンピオン「タイガー尾崎 ノンタイトル戦」で丹下 段平の「嫌な予感から的中に転じてしまった」事となる。

 

これは、念願の力石 徹戦で「第6R テンプルへ放った力石へのパンチ、及びダウンした際、後頭部をロープで強打した事」で力石を殺したという「無意識の罪悪感によるもの」と漫画、劇中では表現されている。

 

 

タイガー尾崎戦、以前に「原島 龍」 「南郷 浩二」の二人と対戦しているが「いずれも、ボディーだけの攻撃でKOしている。」

加えて言うならば「この時から、顔面を打つと激しく吐いてしまう」症状は現れていたのである、

 

「復帰後の快進撃と言う新聞の見出し、内容、試合は結果的にKO勝ちをしている観点からしか見ていない」

となれば、段平・マンモス西のセコンド陣営が如何に無神経であったかを伺わせる。(漫画ですから)

 

「真っ白に燃え尽きたい」

ジョーの名言である。

 

 

ボクシングに出会った後は社会的に受け入れらるような人格に育ったのか? と、言えば そうでもなく

真面ではない人物達としか「対人関係を結んでいない」

 

理由には、新人戦で優勝候補であった「ウルフ金串」や「ゴロ巻き 権藤」などのカタギではないと思われる面々が多く存在する。

 

力石戦後、一年もの間、姿をくらまし、放浪の旅をする中「ジョーは一体、何を考え、何を思っていたのであろう」

 

それが、ある日突然「丹下拳闘クラブ」に帰って来て「また、ボクシングを始める」「チャンピオンになってやろうって言ってんだ!」と段平に言うが、にわかには信用できないのが大多数の人間の意見であろうと思う。

 

素直に、「もう一度リングに上がりたい」と言ったのは、力石の墓参り中に偶然出くわした「白木 葉子」にだけである。

 

考えらるのは、前回のブログでも紹介したと思うがジョーには「自己破壊的要素がかなり高く、チャンピオンになってやろう!とジムで吐いた言葉も、ボクサーとしての成功を望んでいた訳ではないだろう。本音はボクシングで真っ白に燃え尽きたい」と言うのが理由だと考えられる(プライドが邪魔して本音が言えない)

 

これらの事実はジョーが通常の対人関係を結んでいく能力(コミュニケーション能力)に大きな欠陥をもっていることを表していると考えられる。

 

しかし、人間的な感情や情緒を全く持ち合わせていない訳ではない。

 

ジョーが付き合いがあるのは、ボクシング関係者。

そして、ドヤ街の人々、自分よりずっと年下の子供達、「林家食料品店の紀子」・「同じ少年院からのボクシング仲間のマンモス西」ぐらいである。

 

だが、残念ながら後者二人とはあまり深い付き合いが出来ない。

 

コニュニケーション能力が欠如しているのが原因だと考えられる(マンモス西はジョーの性格を少しは把握出来ている)

どう、コミュニケーションを取るべきか解らずどんどん疎遠になっていくのである。

 

この様にジョーは鑑別所で受けた心理テストの答えが素直な意見であると考えられる。

もう一度、その件を書き込みます。

 

 

「両親」と言う刺激語に対して「無責任」と回答しているのです。

 

如何に親の愛情を受けずに成長してきたかが伺えます。

 

この時点で「アタッチメント障害」が強烈に表現されていますね。

 

では、

「アタッチメント障害」とは、

愛着障害とも言う、養育者との愛着が何らかの理由で形成されず、子供の情緒や対人関係に問題が生じる状態です。 主に虐待や養育者との離別が原因で、母親を代表とする養育者と子供との間に愛着がうまく芽生えないことによっておこります。

 

対人関係に問題が生じる。

幼少期に親から十分な愛着、(コミュニケーションの取り方はこの段階で構築され始めます。)を受けられなかった事が最大の原因だと考えます。

 

ジョーは、人間の愛情をまともに信じる事ができない環境で育ち、数限りない非行と暴力行為を繰り返し、

ボクシングに出会うまでは衝動的で刹那的な生活を送り、自己中心的で打算的な人間だったのでしょう。

 

ここには、本文からの引用を少しアレンジし、私なりの見解も加えておりますので御理解ください。

 

前回のPAET1が結構見て頂いておりましたので、今回PART2でした。

また、今回も好評であればPART3を続けたいと考えております。

 

昔の「漫画」ですが、漫画を買うより今は「サブスクリプションの時代」ですから、アニメで観ても私の言っている内容は伝わるはずですので、「興味はあるが観た事がない!」方には、Netflix などでも観れますので是非、

ご覧ください。

個人的には、「あしたのジョー2」の方が、表現や内容もメンタル系なので「2」をお勧めします!

 

それでは、読んでいた頂きありがとうございました。

 

 

      心を和らげる相談室           代表    杉野 茂広


 

 

 

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