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「現代風のうつ病」 / 新型うつ病について

「現代風のうつ病」 / 新型うつ病について

 

1・新型うつ病に関連して

 

 

新型うつ病という名称が闊歩しているが、

ウイルス性が突然変異を起こして

新型ウイルスが生まれるのとは異なる。

 

新型ウイルスとは異なり、新型という根本的な部分は変わらず、

外見だけが変わった現代風のうつ病というべきものである。

 

 

 

その背景

 

 

働き方も変わり、企業の評価の制度も変わり、教育も昔とは違い、

少子化で家庭のあり様も変わってきた 

など様々な要因が考えられる。

 

 

 

 

 

現代風うつ病(以下 新型うつ病とする)で問題になるのが、

軽い躁状態である。

 

通常の「うつ病」は、

何もヤル気がなくなり、睡眠障害や食事も少食となるのであるが、

新型うつ病軽い躁状態であるため

少し元気でテンションの高い躁状態の時期が続き、

その後にうつ状態がくる。

 

少し休んで、調子が戻ってきたかと思って ”再び頑張る” と、

また、うつ状態になるので、

一見、

うつ状態を繰り返しているように見える。

 

こうした病態を双極Ⅱ型障害というが、

治療が非常に難しい。

なぜなら、抗うつ剤が効かず、

気分安定剤が主な治療薬となってくるからである。

 

また、更に厄介なことに最近は不安の症状が強い「うつ病」が多くなっている。

勘の鋭い方なら既にお気付きかと思うが・・・

パニック発作を併発させる場合も少なくないのである。

発症時に、汗をかき、動悸や息苦しさを引き起こす不安発作症状が出現する。

その後、

暫くして、うつ病の症状が現れてくる。

 

 

職場結合性うつ病” といって、

真面目な会社人間タイプの人にこうした経過を取ることが多いようである。

 

新型うつ病の特徴として

性格が未熟で他罰性”が強いことがあげられる。

 

うつ病になったのは、

自分に問題があるのではなく、

会社や上司のせいだと訴える。

 

 

 

うつ病で休職し、3ヶ月して真っ黒になって職場に戻ってきたというような事例もある。

 

上司が「どこに行って来たんだ?」と聞くと、

「南の島で3ヶ月過してきた」 という具合で、厭きれて物も言えない・・・・

 

仕事も出来るだろうとやらせてみると全然出来ない。

 

遊びは出来るのに、なぜ仕事は出来ないのかと思うが、

要するに遊べる程度にしか回復していないのが現状ということになる。

 

単なる若者のわがままや未熟と捉えるかもしれないが、

やはり、病気のレベルで「うつ病」の軽症化とも関連している。

 

年長者とは価値観が異なり表現方法も違い、

 

自己主張が強いぶん他罰的になってくる

 

 

 

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2・対応をめぐって

 

当然ながら、

未熟で他罰性があると治療が難しい要因となる。

 

 

医学的対応として、

「周囲を困惑させる」状況の背景には、

うつ病の存在を想定する必要があり、

カウンセラー、産業医、産業看護職の役目は重要である。

 

産業医は診断をつけなくても、

精神科医に繋げる役割が期待される。

 

カウンセリングを実施する際には、葛藤が少ない分、

時間をかけて心を解きほぐしていくと共に、日常生活の規則化

社会人としての自覚の促進といった働きかけも必要となる。

 

 

周囲の環境調整と理解として、

上司や人事労務担当者など周囲の理解が得にくいのが、

この種の事例の難しさである。

そのため、

カウンセラーは誰にでも理解できる病態の説明を心掛ける。

 

罹患者の本来の能力は優秀な人が多く、

すぐに社会人として落伍者と烙印を押すのではなく

職場で育てていく姿勢も必要である。

 

 

 

では、本日はこの辺で失礼します。

ありがとうございました。

 

 

 

 

心を和らげる相談室 HEART      代表   杉野 茂広

 

 

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